株式会社シンニチロ

コークス炉の操業/保全/炉蓋(ろぶた)整備

 鉄づくりに欠かせない材料『コークス』の製造設備のメンテナンスを行っています。

 コークスとは、石炭を蒸し焼きにした燃料で、鉄鉱石の還元剤や高炉の熱源となります。
 コークス炉は、石炭を蒸し焼きにする数十基の窯(炭化室)とこれを加熱する燃焼室が交互に配列されたコークスの製造設備です。当社はコークス炉の操業の一端、炉の保全全般、炉蓋(ろぶた)整備を行っています。
 私たちの仕事が鉄の生産量に大きく影響するため、責任が大きいですがやりがいのある仕事です。

炉上運転

 コークス工場の操業部門で、装炭車のオペレーションを行っています。

 装炭車とは、コークス炉に石炭を投入するための車両です。この装炭車から、コークス炉に一度に30トンもの石炭を装入し、装入された石炭は約20時間をかけて乾留(蒸し焼き)されます。
 また、当社はコークス炉の燃焼温度を測定し、適正な温度になるよう燃焼ガスの流量を調整したり、ガス回収設備では付着したタールやカーボンの除去なども行っています。
 円滑な操業と安定した生産のため24時間365日従事しています。

炉体保全

 石炭を乾留する炭化室の補修・保全、コークス炉耐火物全般のメンテナンス業務を行っています。

 倉敷地区コークス炉の約70%が昭和42年から49年の間に出来たものです。老朽化していくコークス炉において、効果的な補修技術・機材の改良と新しい補修材料の開発を進め、炉の延命と安定した操業を支えています。
 また、JFEスチール社に設備改善等を提案し、安定した品質と生産量の確保に努めています。

炉蓋(ろぶた)整備

 コークスの製造過程において、炉内で発生する蒸気やガスが炉外に漏れないよう、炉蓋(ドアとも呼ばれる)を整備します。

 石炭の乾留中に発生するガスの中には、ベンゼンなど有害な物質も含まれるため、それらの大気への放出を防止します。一方、水素やメタンなどは、コークス炉の燃料となるため貴重な資源として回収・精製し、再び利用できるようにします。
 また、乾留中の石炭は、空気に触れると酸化し品質が劣化するため、炉内を外気から遮断する必要があります。
 環境の保全や資源のリサイクル、コークスの品質維持等、あらゆる点から炉蓋の整備は重要な仕事です。当社の熟練の整備技術と経験の蓄積が大いに発揮できる仕事です。

Shinnichiro.Co.,ltd.